ダイエット・健康維持に必要なホルモンバランスとは?
私たちの身体は、ホルモンという“見えない司令塔”によって、代謝・食欲・筋肉量・脂肪燃焼・ストレス反応までコントロールされています。どれだけ運動や食事を頑張っても、ホルモンバランスが乱れていては、思うように結果は出ません。
本記事では、ダイエットと健康維持に関わる代表的なホルモンとその整え方を紹介し、感覚ではなく“根拠ある選択”ができるよう解説します。
ホルモンと聞くと焼肉が食べたくなる、、、どうも犬山です。
1. インスリン|血糖と脂肪蓄積のコントロール役
インスリンは、炭水化物を摂ると分泌されるホルモン。血糖値を下げる働きがありますが、同時に「脂肪を蓄えるスイッチ」でもあります。
しかし悪者扱いは誤解です。インスリンは筋合成にも不可欠で、トレーニング後にはとても重要です。
▽ 乱れる原因と対策
高GIの食品を頻繁に摂る → 血糖スパイク → インスリン過剰分泌 → 脂肪蓄積
糖質制限しすぎ → 筋分解・代謝低下
→ 対策:低GIの炭水化物(玄米・オートミールなど)を中心に、運動前後のタイミングで摂取する。
2. レプチン&グレリン|食欲を司るホルモン
レプチン:満腹を知らせるホルモン。脂肪細胞から分泌されます。
グレリン:空腹を感じさせるホルモン。胃から分泌されます。
ダイエット中に「常にお腹が空いてる…」という人は、これらが乱れているサインかも。
▽ 乱れる原因と対策
極端な食事制限 → レプチン低下、グレリン増加 → 過食に繋がる
→ 対策:摂取カロリーを急激に落とさず、時にはリフィード(炭水化物を多く摂る日)を設けてレプチンを回復させる。
3. コルチゾール|ストレスホルモンの二面性
コルチゾールは、ストレスや睡眠不足、極端なカロリー制限で分泌されます。適量は必要ですが、過剰分泌されると筋肉分解や脂肪蓄積、睡眠の質の低下を引き起こします。
▽ 対策
質の高い睡眠(最低7時間)
カフェイン・スマホは就寝1時間前まで
ストレスマネジメント(運動、自然とのふれあい、日光浴)
4. 甲状腺ホルモン(T3・T4)|代謝を支える中核
甲状腺ホルモンは基礎代謝を高める働きがあり、ダイエットにおいては極めて重要な存在です。
▽ 乱れる原因と対策
極端な糖質・カロリー制限
必須栄養素(鉄、亜鉛、ヨウ素、セレン)の不足
→ 対策:糖質は一定量摂取し、赤身肉・魚介・海藻類などを意識して取り入れる。
5. 性ホルモン(テストステロン・エストロゲン)
脂質を極端に制限すると、テストステロン(筋肉合成、モチベーション)やエストロゲン(代謝・骨の健康)が低下し、やる気の低下や筋肉量減少、代謝低下につながります。
▽ 対策
良質な脂質(卵、ナッツ、オリーブオイル、青魚)を摂る
体重×0.7〜1.0g/日を目安に
6. インクレチン(GLP-1など)|注目の血糖コントロールホルモン
近年注目される**GLP-1(インクレチン)**は、食後のインスリン分泌を助け、血糖の安定化や食欲抑制にも関与。GLP-1の分泌を促す食材としては、
食物繊維(特に水溶性)…海藻、納豆、オクラなど
発酵食品…味噌、キムチ、ヨーグルト が挙げられます。
まとめ|ホルモンを味方にする食習慣を
ダイエットや健康維持の鍵は「カロリー」だけでなく、ホルモンの働きを考慮した“質”の高い食事と生活習慣にあります。
✔ インスリンはタイミングを工夫
✔ レプチン・グレリンは制限しすぎないことで正常化
✔ コルチゾールはストレスと睡眠から整える
✔ 甲状腺ホルモンは糖質とミネラルがカギ
✔ 性ホルモンは脂質と筋トレで支える
✔ インクレチンは腸活がポイント
ホルモンは日々の食事と生活の積み重ねで整っていきます。数字にとらわれすぎず、「身体の仕組みを理解する」ことで、もっと効率的で無理のないダイエットが可能になります。