ビタミン・ミネラルとはなにか

1章 ビタミンの役割

ビタミンは、体内でエネルギーや筋肉・骨の材料にはなりません。
しかし三大栄養素(PFC)がスムーズに働くための“潤滑油”として欠かせない存在です。

脂溶性ビタミン(A・D・E・K)

・ビタミンA:視力・皮膚・粘膜の健康を守る
・ビタミンD:骨形成、カルシウム吸収を助ける
・ビタミンE:強力な抗酸化作用で老化予防
・ビタミンK:血液凝固や骨の健康に関与

水溶性ビタミン(B群・C)

・ビタミンB群:糖質や脂質の代謝を助ける“エネルギーの仲介役”
・ビタミンC:抗酸化作用・コラーゲン生成・免疫サポート

不足するとエネルギーが作れなかったり、疲労感や肌荒れにつながります。


2章 ミネラルの役割

ミネラルは、体の“構造や機能の土台”を担います。
骨・歯を作るだけでなく、筋肉や神経の働きにも直結しています。

・カルシウム:骨や歯の形成、神経伝達
・マグネシウム:筋収縮やエネルギー代謝に必須
・鉄:血液中のヘモグロビンの材料(酸素を運ぶ)
・亜鉛:免疫力・味覚・皮膚の健康
・カリウム:体内の水分バランスや血圧調整
・ナトリウム:神経伝達・体液バランス

不足すると「疲労・けいれん・集中力低下・免疫不良」など、多岐にわたる不調を引き起こします。


3章 不足と過剰のリスク

不足すると

・鉄欠乏 → 貧血、倦怠感
・カルシウム不足 → 骨粗鬆症リスク
・マグネシウム不足 → 睡眠不良・筋肉のけいれん

過剰になると

・脂溶性ビタミンは体に蓄積しやすく、肝障害や高カルシウム血症の原因に
・ナトリウム過剰 → 高血圧、むくみ

つまり「必要な分を必要なだけ」が鉄則です。


4章 実践ポイント

  1. カラフルな野菜・果物を毎日摂る(ビタミン・抗酸化物質)

  2. 魚・海藻・大豆を組み合わせて、鉄・カルシウム・マグネシウムを補う

  3. 加工食品や外食が多い人はサプリで最低限を補助

  4. 水溶性ビタミンは毎日こまめに、脂溶性ビタミンはバランスを意識して


まとめ

ビタミン・ミネラルは、体の調子を「静かに」「確実に」整えてくれる縁の下の力持ち。
派手に目立たないけれど、不足すると途端に不調が出るのも特徴です。

三大栄養素を“車の燃料”とするなら、ビタミン・ミネラルは“エンジンオイルやネジ”。
どちらが欠けても、健康な走りはできません。